・前置き♪
「未来の始めかた」。
この作品は「SUPER BEAVER」がメジャーを脱退し、自主レーベル「I×L×P× RECORDS」の発足してリリースした最初の全国流通版で、
もう今から7年くらい前の作品になっている。
それで。今回の記事は、今更ながらこんな昔の作品について綴っていこう思うんだけど、最初に言っておくと、
私は別に懐古厨とかじゃないし、この記事で「今より昔の作品のほうが良いぜ!」なんて言うつもりは毛頭ない!
今も昔もSUPER BEAVERの楽曲はどっちも大好きだ。
っていうのも、彼らの音楽に対する「向き合い方」や「姿勢」っていうのはこれまでずっと変わっていないからなんです。
・SUPER BEAVERの本質♪
・どこまでも真っ直ぐで誠実。・綺麗事を綺麗事と感じさせないくらいに本気で歌う姿。・「あなた達ではなく、あなたに向けて歌う」という姿勢。
こういった音楽の対する向き合い方って今も昔もずっと一貫してると思うんです。
「バンド」って、どうしても人気が出たりすると、音楽性が変化したり売れ線に走りがちで、それによって初期のファンと新規のファンが入れ替わってしまうことなんて日常茶飯事のようにある。
でも、SUPER BEAVERはそれを全く感じさせないんですよね。これは、あくまで個人的な見解だけど、SUPER BEAVERって初期からのファンがずっと支持し続けているイメージがあるんです。
多分その大きな理由っていうのは、今言ったような「SUPER BEAVER」の「本質」の部分にブレがないからだと思うんです!
しかし、ここであえて今と昔でSUPER BEAVERが変化したこと1つを挙げるとするならば、フェスを意識したような楽曲が増えたと言うことだ。
歌ってることの「本質」はずっと変わってないんだけど、少しづつフェス向きの楽曲が増えてきたように感じる。
どういうことかという、皆で一緒に歌えるような分かりやすいフレーズだったり、ノリの良いリズム感を重視した楽曲だ。
例えば、この間リリースされた「予感」や、2年前くらいに発売されたミニアルバム「真ん中のこと」にはそういったライブやフェスを想定したような楽曲が何曲か収録されたいたように感じた。
・「予感」
まぁ、これは別に悪いことじゃないし、やっぱりフェスとかライブは皆で盛り上がれるようなノリの良い楽曲のほうが観ていても気持ちがいい。
・本題♪
で。ちょっと、だいぶ前置きが長くなったんだけど、そろそろ今日の本題。「未来の始めかた」というアルバムについて。
まず、この記事のタイトルで「全力で推したい!」なんて威勢の良いこと言っておきなが、実はこのアルバム「SUPER BEAVER」の入門として聴くにはオススメできないんです。
っていうのも、
このアルバムには、前置きで話したようなノリの良い楽曲だったり、「らしさ」や「証明」などと言った、所謂SUPER BEAVERの代表曲と言われるものは一切収録されていないんです。
じゃあ。どういう人に推したいかと言うと、ある程度SUPER BEAVERについて知っていて、もっともっと深いとこまで知りたいよって方にはもってこいの1枚だと思う。
もうノリの良さとかは関係なしに、ただただ「想い伝える」という事だけにスポットを当てたような、そんなアルバムになっている。
ちなみに、収録曲はこんな感じ。曲名タップすると30秒視聴できるから、ちょっと聴いてみてほしい。↓
もう、SUPER BEAVERの魅力が凝縮されたような1枚になっていて、歌詞が本当に心に響くんですよ。
・歌詞の魅力♪
よく、SUPER BEAVERの歌詞って「ストレートな歌詞」って言われるんだけど、私はその「ストレート」の中にも2つタイプがあると思っていて、
1つは「閃光」のような一聴で歌詞グサッと入ってくるタイプと↓
もう1つが「証明」のような何回も聴く事によって歌詞の深みを感じることができる曲。
で、このアルバムはというと、後者のような楽曲が多い印象を受けた。それを象徴しているのが4曲目に収録されている「ルール」という楽曲。
大切な人との距離の測り方を歌った曲なんだけど、聴けば聴くほど深みがあるんです。↓
歌詞
「騙したわけじゃないけれど 秘密の一つくらいはあって
多分僕だけじゃないはずさ 君もそうだろう?
互いに張った予防線に 何となく互いに気付いて
それ以上侵さないことが 暗黙のルール」作詞・柳沢亮太
人間って相手のことを好きになると、その人のことを全て知りたくなってしまいますよね。でも知りすぎると一線を越えてその人との関係が壊れてしまう...。
そんな人間関係のめちゃくちゃ繊細で難しい部分を上手く歌詞にしていて、作詞を担当してる柳沢の表現力に毎回脱帽してしまう。
SUPER BEAVERを支持してるのって基本的に若者が多いと思う。だけどこういう楽曲聴いてると、
30代とか40代くらいの社会の荒波に揉まれながら生きてる大人にもグサッと刺さるんじゃないかと思ったりもする。
そして、もう1つ個人的に好きな曲があって、それが5曲目に収録されている「your song」という楽曲。
SUPER BEAVERの数あるラブソングの中でも個人的に1番好きな楽曲ですね。↓
歌詞
「君のため”というその全てが 僕のためのような気がして
“君の気持ちになろう”っていう それがまずもう僕の主観で
捻くれているつもりはない だけど 全てに矛盾を感じてしまう
ああ 君に何を言おうか」作詞・柳沢亮太
ゆったりとしたメロディの曲で歌詞の一つ一つがしっかりと耳に入ってきます。
そして、こういうスローテンポの曲って誤魔化しがきかないぶん、とてつもないくらい強いメッセージ性が生まれたりするんですよね。
もう、楽曲だけで勝負してきてるのがヒシヒシ伝わってくるんです。
で、この曲歌詞はもちろん良いんだけど、渋谷さんの歌声も最高なんですよ。
優しく、ときに力強く、そっと寄り添い語りかける歌声が聴いていて本当に心に響きます。
SUPER BEAVERの楽曲ってほぼギターの柳沢が書いてるわけなんだけど、人の書いた歌詞をここまで感情込めて歌える渋谷さんって改めて凄いと感じさせられた。
多分、これができるのって渋谷と柳沢の「気持ち」に1ミリたりともズレがないのと、お互いを信頼しきってるからだと思うんですよね。
・メジャー脱退...
冒頭でも少し触れたけど、このアルバムはSUPER BEAVERがメジャーを脱退し、自社レーベル立ち上げて最初のアルバムになっている。
だから、収録曲の中にも彼らの強い覚悟が感じられる曲いくつか収録されている。
そもそも、なんでSUPER BEAVERがメジャーを脱退したかなんだけど、それはメジャーのやり方に上手く馴染めず自分たちの音楽にズレが生じてきたからなんです。
自分達の思ってるような音楽ができなってくると、メンバーと方向性のことで揉めたりして、ヤバいときはバンド解散の危機まで追い込まれそうです。
でも、そこから彼らは自分たちの音楽を貫くためにメジャー脱退という選択をし、どん底から今の地位まで這い上がってきてるんです。
SUPER BEAVERって今でこそバンド好きなら誰でも知ってるような人気バンドにまで成長したけど、実はめちゃくちゃ苦労してるんですよね。
で。そういった彼らの過去を踏まえて7曲目の「そして繋がる」を聴いてほしい。↓
歌詞
「明日に思いを託せるように 僕らは今を戦っていく
望む未来が今に変わる その瞬間をイメージして昨日の僕が今日の僕に どうしても渡したかったのは
いつかの僕が覚悟を決めて 踏み出した日の記憶」作詞・柳沢亮太
紆余曲折して今に至るSUPER BEAVERですが、その当時の彼らの強い意思が伝わる歌詞になっていますね。
・まとめ♪
いかがでしたか?
私自身、この記事を書くにあたって改めて「未来の始めかた」をじっくり聴かせてもらったんだけど、やっぱりSUPER BEAVERは歌詞が本当に素晴らしいなと感じましたね。
ストレートな歌詞って聞くとどうしても薄っぺらいと思われがちなんだけど、彼らの楽曲には深みがあるんですよ。
で、今回の記事では全曲紹介することはできなかったんだけど、
他の曲もそんな「SUPER BEAVER」の魅力が存分に詰まっているので、気になった人は是非アルバム聴いてみてほしいです!
ではでは!
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